白血病による死亡率・罹患率の推移

[2019-03-24] 大幅にアップデートした。

[2019-08-04] cancer_incidence(1975-2014).xlscancer_incidence(1975-2015).xls に差し替えた。

死亡率

e-Stat の 人口動態調査 > 人口動態統計 の 確定数 > 死亡 > 年次 の2001年から2017年までの「月別にみた死因簡単分類別死亡率(人口10万対)」から「白血病」の死亡率を拾ったところ,leukemia3.csvのようになった。各月の率は,年率に換算したもの(人口10万あたり)である。

白血病による死亡率の推移
leu = read.csv("https://oku.edu.mie-u.ac.jp/~okumura/stat/data/leukemia3.csv")
with(leu, plot(year+(month-1)/12, rate, type="o", pch=16, xlab="年", ylab="死亡率/10万/年"))

あるいは次のようにまず時系列に変換してもよい:

x = ts(leu$rate, start=c(2001,1), frequency=12)   # convert to time-series object
plot(x, type="o", pch=16, xlab="年", ylab="死亡率/10万/年")

トレンドと季節変動に分解してみる:

y = decompose(x)
ts.plot(cbind(y$trend, y$trend+y$seasonal), lty=1:2, xlab="年", ylab="死亡率/10万/年")
白血病による死亡率の推移

年齢調整死亡率

死亡率の増加の原因の一つは高齢化である。高齢化の影響を差し引くには,年齢調整をしなければならない。国立がん研究センターがんに関する統計データのダウンロードの死亡データ cancer_mortality(1958-2017).xls には年齢調整した値が収められている。

library(readxl)
y = 1958:2017
data = read_excel("cancer_mortality(1958-2017).xls", "asr", col_types=c(rep("text",8),rep("numeric",length(y))))
leu = subset(data, 部位=="白血病" & 性別=="男女計" & 標準人口=="昭和60年モデル人口")
z = as.numeric(leu[as.character(y)])
# quartz(width=7, height=5, type="png", file="190324c.png")
# par(mar=c(3,3,1,1), mgp=c(2,0.8,0))
plot(y, z, type="o", pch=16, xlab="年", ylab="全国年齢調整死亡率(対10万人)", panel.first=grid())
# dev.off()
白血病の年齢調整死亡率の推移

1987年をピークに減っていることがわかる。比較のため,「白血病」を「全部位」に直した図も挙げておく:

がんの年齢調整死亡率の推移

罹患率

上と同様に,国立がん研究センターがんに関する統計データのダウンロードから罹患データ(全国推計値)のファイル cancer_incidence(1975-2015).xls をいただいてくる。

library(readxl)
data = read_excel("cancer_incidence(1975-2015).xls", "asr")
leu = subset(data, 部位=="白血病" & 性別=="男女計" & 標準人口=="昭和60年モデル人口")
y = 1975:2015
z = as.numeric(leu[as.character(y)])
# quartz(width=7, height=5, type="png", file="190804a.png")
# par(mar=c(3,3,1,1), mgp=c(2,0.8,0))
plot(y, z, type="o", pch=16, xlab="年", ylab="全国推定年齢調整罹患率(対10万人)", panel.first=grid())
# dev.off()
白血病罹患率の推移

[追記] このようなグラフは0オリジンで描くほうがわかりやすいというコメントをいただいたので,棒グラフも載せておく:

barplot(z, xlab="年", names.arg=y, ylab="全国推定年齢調整罹患率(対10万人)")
白血病罹患率の推移

比較のため,上の「白血病」を「全部位」に変えたものを挙げておく:

zen = subset(data, 部位=="全部位" & 性別=="男女計" & 標準人口=="昭和60年モデル人口")
y = 1975:2015
z = as.numeric(zen[as.character(y)])
# quartz(width=7, height=5, type="png", file="190804b.png")
# par(mar=c(3,3,1,1), mgp=c(2,0.8,0))
plot(y, z, type="o", pch=16, xlab="年", ylab="全国推定年齢調整罹患率(対10万人)", panel.first=grid())
# dev.off()
がん(全部位)罹患率の推移
がん(全部位)罹患率の推移

死亡率が減少しているのに,罹患率は少しずつ上昇している。理由を考えてみよう。

デマ

2011年11月に「各都道府県の国公立医師会病院の統計によると、今年の4月から10月にかけて、「白血病」と診断された患者数が、昨年の約7倍にのぼったことが21日に判明した。これを受けて、日本医師会会長原中勝征は、原発事故との因果関係は不明として、原因が判明次第発表するとした」というコピペがネットで出回った。ソースは新聞だとされたが,そのような報道は見つからない。日本医師会も否定する声明(アーカイブ)を出した。

同様なデマは現在に至っても健在である。


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