WinShell は TeX の入力とコマンドの実行を簡単にするためのソフトです。 最新の安定版以降のVer. では、Windows NT 5.x系(2000・XP 32ビット版・XP 64ビット版)・NT 6.x系(Vista・7)のみサポートしています。64ビットOSでは32ビットアプリとして動作します。
【注意】 WinShell は TeX そのものなどではありません。TeX 自身 および関連ソフトウェアをあらかじめインストールしておく必要があります [必要があれば,TeXWiki:インストール(Windows) を 参照してください]。
公式ページは次のところです。
WinShell 3.x が出ましたので,それについてはこちらで 解説します。奥村晴彦 著 『LaTeX2e 美文書作成入門』 (改訂版,改訂第3版) の WinShell は 2.2 など 古いバージョンのものですので,TeXWiki:WinShell をご覧ください。

WinShell for LaTeX のほか,CTAN からも ダウンロードできます。Ring Server の CTAN ミラーでのディレクトリは /pub/text/CTAN/systems/win32/winshell/ です。
具体的には,次のようにします。
デスクトップの WinShell アイコンをダブルクリックするか, [スタート] → [プログラム] → [WinShell] → [WinShell] で起動します。 初回の起動時に言語を聞いて来ますので,お好きな言語を選びます (“Japanese” を選ぶと思います)。
まずフォントの設定をします。
いずれの場合においても,フォント名として「@MS ゴシック」のような “@” が 先頭に附いた名称のものを選択するとテキストエディタ部の和文文字が 横倒しに表示されてしまいますので,そのような設定は避けましょう。
次に,[オプション] → [TeX関連プログラム設定] で 「exeファイル名」を次のように設定します。インストールしたドライブが Cドライブでない場合には “C:” という部分を書き換えてください。 また,“DOS” に附いているチェックは,好みにより外してください。 なお DVIView,GSView,PDFView は自動的に適切な設定になっているはずです。 参照ボタンを押して直接指定する必要はないでしょう。
注意 x64 環境でも TeX 環境(gs が 32bit dll等) GSView は必ず 32bit 版 をインストールして下さい。
“DOS” にチェックを付けていないと,エラーのときに 「コマンド プロンプト」が出てしまいます。“DOS” に チェックを付けてあると,エラーのときに下のログ窓に エラーの状況が出るだけになります。この挙動は逆のような気がします……。
なお、欧文の文書を作成する方は、[PDFLaTeX]の項目はデフォルトの pdflatex のままで、[オプション] → [ユーザー指定プログラム] でTool 1 を dvipdfmx に設定しておくと、欧文は pdflatex, 和文は dvipdfmx と使いわけができます。
右下は「LaTeXを先に実行」(英語なら,“LaTeX first”)にだけ チェックを付けておきます。
さらに,[オプション] → [ユーザー指定プログラム] で Tool 2 を mendex に設定しておきます。
右下は「LaTeXを先に実行」(英語なら,“LaTeX first”)にだけ チェックを付けておきます。
追加した dvipdfmx や mendex は [オプション] → [表示] → [ユーザ設定] で ツールバーに登録できます。ただしメニューバーの言語を English にしておかないと,文字が大部分表示されないことがあるかもしれません。
すでに TeX ファイルがあればツールバーの [開く]ボタンで開きます (ボタンの名前は,ツールバーのアイコンにカーソルを合わせると出てきます)。 無ければ[新規作成]ボタンを押します。上側にエディタ窓が開きます。 このエディタ窓に LaTeX の文書を打ち込みます。
打ち込み終わったら,[保存]ボタンを押します。新規に作成した文書の場合は ファイル名を聞いてきますので,適当に答えます(例えば “test.tex”)。
[LaTeX] ボタンを押します。下のログ窓に処理状況が現れます。
もしユーザ自身が作成したファイルとは異なるファイルが処理されているようなら, ユーザの意図しない「プロジェクト」が用いられていないかどうかを 調べてみてください(「プロジェクト」機能については 後述の「プロジェクト機能を使おう」を参照してください)。WinShell の インストール直後などではデモ用のプロジェクトが用意されていることがあるので, 必要ならそれを解除してください (See qa:48695)。
エラーがなければ,続いて [DVI閲覧]ボタンを 押します。dviout for Windows が立ち上がって, 結果が表示されるはずです。印刷は dviout for Windows から行います。
次回からは,拡張子が “.tex” のファイルは エクスプローラでダブルクリックするだけで WinShell が起動するようになります。
WinShell にはプロジェクト機能があります。長めの TeX 文書を書く場合に 非常に役立つと思いますのでやり方を紹介しておきます。
まず,TeX ファイルはあらかじめコンパイルしておきます。 メニューバーより [プロジェクト] → [新規プロジェクト] で プロジェクトファイルを作ります。 そして,[プロジェクト] → [追加] → [中心となるTeX文書] で 現在編集中のファイルを追加します。複数の TeX ファイルに分けている場合には 先ほどの [追加] から [TeX文書] を,bib ファイルを 作っている場合には [BibTeX文書] を選びます。
あとは,左に現れたプロジェクト名を右クリックしてアクティブに し,[目次] などの項目を右クリックして[再読み込み]することで,[目次] には \section などへのリンクが,[図] や [表],[参考文献] には それぞれの \label へのリンクが追加されます。それぞれのラベルへのリンクを ダブルクリックすることで,そこにジャンプすることができます。
メニューバーより [オプション] → [TeX関連プログラム設定] と選び,右の 「プログラム」のリストより [LaTeX] を選びます。そして,「コマンドライン」を
-src "%s.tex"
のように変更しておきます。
dviout for Windows の [Option] → [Setup Parameters...] → [Common] の src: 欄に
C:\Program Files\WinShell\WinShell.exe^s-c "%s" -l %d
と書き込んで [Save] → [OK] の順にクリックしてください。
dviout for Windows でマウスカーソルが矢印になっているときに画面の一部を ダブルクリックすると,WinShell が前面に出て,該当個所に飛ぶはずです。
さらに,メニューバーより [オプション] → [TeX関連プログラム設定] と選び, 右の「プログラム」のリストより [DVIView] を選びます。 そして,「コマンドライン」を
-1 %s.dvi "# %l '%c.tex'"
のように変更しておきます。こうしておくことで,WinShell から [DVI閲覧]ボタンを押すことで,WinShell の文書のカーソル位置に相当する dviout for Windows への該当領域へとジャンプすることができます。
【注意】この「source specials を用いた連携」は,「TeX ソースファイルの形で 他人に渡す文書(投稿論文の TeX ソースの類)の最終版」を作成する際には 用いないでください。実際,source specials を用いるか否かによって 体裁あるいは「タイプセットの可否」が変わる例が知られています (qa:8914,qa:14224 参照)。
範囲選択後 [編集] → [注釈による無効化/無効化の解除] (言語が English なら [Edit] → [Un/Comment])と選ぶと,選択した範囲の行頭に “%” が付けられたり 外されたりします。ショートカットキー Ctrl + K で同様のことができます。
WinShell 3.3.1.3 (この Ver. はベータ版)からは標記の機能が追加されました。インストールされている Ver. よりも新しい安定版またはベータ版が出ている場合、新 Ver. の WinShell に Update できるようになりました。
実際、2010/1/7 より 3.3.1.4 (この Ver. もベータ版)への Update がこの機能を用いて、自動的かつ容易にできるようになりました。
「いろんな文書の翻訳 #WinShell のヘルプ」 において WinShell 附属のマニュアルを日本語訳して公開しています。 (← これは 3.0 附属のものです。現行のバージョンとは多少違いがあります)
過去に報告された日本語の不具合はおおむね直っていますが, 括弧の強調表示時の文字化け現象は解決していませんでした。 [オプション] → [WinShellの外観] → [ユーザー設定] でツールバーに 登録する際にコンボボックスのリストの日本語が表示されません。この操作をする 際には [オプション] → [言語] から言語を “English” にしておきましょう。
括弧の強調表示時(例えば
\chapter{日本語文字
と入力してから “}” を付けると,括弧が緑色に表示される)に 日本語が文字化けする不具合があります。
ある文字を{}の中で使用すると、文字化けする事があります。
関連内容; TeXフォーラム内の質問「WinShellにてカーソルを合わせると消える文字について」
http://oku.edu.mie-u.ac.jp/tex/mod/forum/discuss.php?d=156
LaTeX などのメッセージ出力欄においても,日本語が出力される場合文字化けします。
プロジェクトの [目次] において,\section に日本語を指定した場合に
文字が表示されない不具合があります。
(追記:2009/12/21)
{}の中で使用すると不具合が起こる文字を以下の通りにまとめます。
+ ボ к 閲 顎 宮 鶏 砿 施 旬 須 捜 畜 怒 倍 府 本 養 几 嘴 學 悳 掉 桀 毬 炮 痣 窖 縵 艝 蛔 諚 轆 閔 驅 黠 垬 葈
マ м 厭 笠 急 迎 閤 枝 殉 図 挿 筑 党 媒 扶 凡 抑 凩 嘲 孺 怡 掵 栲 毳 烋 痾 竈 繃 艟 蛩 諳 轗 閘 驀 黨 埇 蕓
1行目の文字群は2byte目が0x7C( { )になっており、2行目の文字群は2byte目が0x7d( } )となっているため、エラーが発生します。
これらの文字群を使用するとWinShellのBibTeXのフロントエンド編集での読み込みもできません。(WinShell3.3.0.3,WinShell3.3.0.6,WinShell3.3.1.2で確認)
(追記:2010/01/20)
また、プロジェクトウィンドウを利用している場合は、参考文献一覧も上記文字群が含まれている場合は正常に表示できません。
対策として、上記文字群が含まれているBibTeX項目を、別のbibファイルに隔離して2つのbibファイルを使い分けると少し使い勝手が向上します。
その際、隔離したbibが_Unknownにまとめて表示されれば、WinShellが本来意図して付けたBibTeXの機能を使用できるかと思います。
WinShell 3.3.0.3 + 配布されているパッチという環境で、日本語文書を入力して
カーソル移動などをすると、各文字について、赤い小さなゴミのようなものが表示されます。
「自動スペルチェック」をオフにすると解消されました。
括弧の強調表示時の文字化け
日本語のままで正常動作しました
ある文字を{}の中で使用すると,文字化け
正常動作しました
プロジェクトの [目次] において文字が表示されない
正常動作しました